屋根工事のカバー工法とは?手順や特徴を解説
2023年7月9日 公開
屋根のリフォーム工事に、カバー工法があります。
カバー工法は、今ある屋根の上から新しい屋根を葺く工事のことで、大規模なリフォーム工事になります。
この記事では、屋根のカバー工法について手順や特徴を解説していきます。
目次
カバー工法とは
カバー工法とは、既存の屋根の上から新しい屋根を葺く工事の事です。重ね葺きともよばれます。
屋根のカバー工法を行う目的は、防水紙と屋根材を新しくすることです。
既存の屋根を取り払い、もう一度屋根を葺きなおす「葺き替え工事」と呼ばれる工事もありますが、カバー工法よりさらに費用が掛かります。
カバー工法を行うケース
屋根のメンテナンスといえば塗装もその1つです。
カバー工法よりも工期も費用も少なく済みますが、カバー工法を選択するケースやおススメしているケースもあります。
①塗装ではメンテナンスができないほど劣化している
この写真は、スレート屋根の劣化状態を撮影したものです。本来屋根材は水をはじく力を持っているのですが、永久的ではありません。徐々に屋根材自体が水を吸い込むようになり、劣化を放置していると内側の水が氷ったり乾燥したりしているうちにバリバリに割れてきてしまうのです。
表面の劣化だけなら塗装でメンテナンスができます。
しかし劣化状態がひどくなると、もはや新しい塗膜を付けても何年も持たない状態になってしまいます。
無意味なメンテナンスになってしまうので、劣化がひどい場合は塗装ではなく、屋根材自体を新しくする方法をご提案しています。
②長くこの家に住みたいので大規模修繕を行いたい
もう1つのケースは、お客様のご希望がカバー工法であるケースです。
まだ塗装でメンテナンスができる場合でも、長くこの家に住みたいからというご希望でカバー工法を求められる場合もあります。ライフプランに合わせたメンテナンスを行うことが一番よいですので、カバー工法をご希望でできる条件であれば、カバー工法で工事を進めていきます。
カバー工法ができる条件
ご希望があっても、カバー工法ができないケースもあります。カバー工法を行うことができる条件を見てみましょう。
①既存の屋根が軽い
前述のとおり、カバー工法は今ある屋根は撤去せずに新しい屋根を上から葺きます。
そのため、躯体にたいして2家分の屋根の重さがかかることになります。
日本瓦など屋根材自体に重量がある場合、カバー工法は安全面からも施工することができません。
また既存屋根材の上から防水紙を貼りその上に屋根材を葺きますので、凸凹している状態の屋根だとカバー工法は施工できないのです。
②劣化がそこまでひどくない
また防水紙の下の野地板まで腐食しているなど、劣化がさらに深い場合はカバー工法では対応できないケースもあります。劣化のひどい状態の場合はカバー工法ではなく葺き替え工事をご提案します。
③新しい屋根材も軽量
既存の屋根材が重い場合はカバー工法ができませんでしたが、新しい屋根材も軽量のものを選ぶ必要があります。
具体的には、ガルバリウムなど軽量の金属屋根を使うことが多いです。
カバー工法の手順
カバー工法の工事手順を、写真で見ていきましょう。
①棟板金を撤去する
屋根材はすべて取り払いませんが、棟板金(屋根の一番上についてる部分)はカバー工法の最後で新設するため撤去します。
②防水紙を貼る
既存屋根材の上から防水シート(ルーフィングシート)をはっていきます。
③新しい屋根材を葺く
ルーフィングシートの上から屋根材を新設します。今回はガルバリウムです。
④棟板金を付ける
最後に取り外していた棟板金も新しくして カバー工法完成です。
その他の屋根工事はこちらの施工事例もご覧ください。
屋根工事・カバー工法も塗り達へ
屋根のメンテナンスには塗装・屋根工事とありますが、大切なことはお客様のご希望に沿った形で最善の方法を使ってメンテナンスを行うということです。
無意味な工事や、できない工事を無理に進めることは、躯体を痛めることになりメンテナンスとは言えません。
詳細な現地調査と、現場経験からお客様へ最適なご提案をさせていただきます。
屋根のこともご相談は塗り達まで
0120-503-439