陸屋根とは?特徴やメリット・デメリットを解説
2024年1月21日 公開
この記事では、陸屋根について解説しています。
陸屋根とは、勾配のない屋根のことで、平屋根やフラット屋根とも呼ばれます。
陸屋根の特徴
陸屋根は勾配がないフラットな形状が特徴です。
勾配のある屋根の場合、屋根材を葺いて雨が排水できるようにしていますが、陸屋根の場合は防水施工を行い雨がしみこまないようにしています。
但し、真っ平で全く勾配がないと、排水せずプールのように水たまりになってしまうため、排水のための勾配はわずかについています。
屋上との違いは、手摺があるかないかくらいしかなく、陸屋根を屋上として使用することもあるため同じような意味の言葉として使われてます。
陸屋根のメリット・デメリット
陸屋根のメリットには次のようなものがあります。
スペースを有効活用できる
前述のように、陸屋根の場合は上のスペースを屋上として使えます。
家庭菜園をしたり、趣味のスペースとして使ったり、勾配のある屋根ではできない使い方が広がります。
居室空間が広くなる
三角屋根や片流れ屋根などに比べて、室内の空間を広く取れることもメリットでしょう。
屋根裏部屋は作れませんが、その分最上階の部屋の天井を高くしたり、3階建てにしたりすることも可能です。
メンテナンスが楽
屋根材を葺ている住宅に比べると、屋根塗装の必要がありません。
また勾配がないため、防水施工も足場を組まずに工事を行うことができます。
そのため、塗装箇所が1つ減り、メンテナンスは比較的楽だといわれます。
次にデメリットも確認しておきましょう。
水はけが悪くなり、雨漏りの可能性がある
防水層の劣化が進むと、水はけが悪くなり水たまりができるようになります。
勾配のある屋根に比べると排水機能の劣化は雨漏りにつながりやすく、雨漏りが起こる前にメンテナンスが必要です。
断熱性が下がる
屋根裏がなく居室空間が大きく取れることがメリットですが、反対に屋根裏がないことで最上階の部屋の断熱性が下がることがデメリットといえるでしょう。
陸屋根の住宅では、太陽光が直接室内に伝わってしまうため、しっかりと断熱工事を行っておくことが大切です。
陸屋根のメンテナンス
陸屋根のメンテナンスは、主に防水工事のメンテナンスです。
広く平らな場所なので、FRP防水のほか、シート防水も適しています。
FRP防水の耐久性はおよそ10年~13年
シート防水はの場合は、ゴムシートで10~15年、塩ビシートで10~20年ほどといわれます。
但し、防水施工はいずれも紫外線に弱いため、上に遮るものがない陸屋根の場合、環境によってはもっと早く劣化することもあります。
排水機能のメンテナンスでは、ドレンの改修を行います。
排水機能が低下すると、雨漏りの危険性が高まるため、防水工事とセットで改修を行います。