SGL鋼板(エスジーエルこうばん)とは?特徴やメリットを解説
2024年6月22日 公開
この記事では、SGL鋼板について解説しています。
SGL鋼板とは、日鉄鋼板株式会社が開発・製造しているメッキ処理された鋼板のことで、ガルバリウム鋼板の3倍の耐食性を持つといわれている耐久性の高い金属です。
(出典:日鉄鋼板株式会社 エスジーエル)
耐久性が高く、屋根材としても使われることが多くなっているガルバリウム鋼板を改良し、マグネシウムを含むことによって腐食しにくいメッキとなっています。
ガルバリウムを略語で「GL」と表現することから、ワンランク上の製品であることを示すためにSuperior(上質な)・Special(特別な)・Super(超越した)などを表す「S」を付けたそうです。
金属の劣化でもっとも特徴的なのが「サビ」です。
サビは金属の腐食ともいわれ、鉄分が空気中の酸素や水と化学反応を起こしてサビが発生します。
このさび(腐食)に強い金属がSGL鋼板です。
特徴
- 耐食性に優れる
- 沿岸部でも塩害が抑制できる
- 切断部や傷の箇所の腐食を抑制する効果が大きい
耐食性はガルバリウム鋼板のおよそ3倍。また沿岸部では塩害による劣化が著しいですが、SGL鋼板は塩害も抑制できるという実験結果が公式サイトにあります。
屋根や外壁に鋼板を使う場合、切ったり折り曲げたりして施工場面が多くあります。
メッキ加工されている鋼板は、切った部分で内部がむき出しになるためそこからさびやすくなったり、曲げるとメッキが薄くなったりしてどうしても腐食が進みやすくなります。
SGL鋼板はこれらの状況でも腐食しにくい効果が大きいので、リフォームなどの工事においても威力を発揮するでしょう。
ガルバリウムとの違い
ガルバリウムは亜鉛+メッキでできていますが、SGL鋼板は「亜鉛+メッキ+マグネシウム」となっており、マグネシウムの有無だけで耐食性が大幅にアップしていることがわかります。
色も豊富にそろっており、屋根だけではなく外壁に採用される事例も増えています。
スーパーガルテクトはSGL鋼板
アイジー工業のスーパーガルテクトはSGL鋼板でできています。
葺き替えやカバー工法など屋根工事ではおなじみの素材ですが、新築での採用を増えており、住宅の長寿命化は加速しそうです。