金属屋根の塗装方法と注意点を解説
2025年2月25日 公開
少し前まで主流だったスレート屋根や、そのまた前は屋根といえば日本瓦だった日本の住宅は、今や金属屋根のシェアが1位を占めています。
金属屋根は工場や物置の屋根などの使われるイメージがあり、あまり住宅では採用されてきませんでしたが、ガルバリウム鋼板など耐久性が高くデザイン性も兼ね備えた金属屋根が登場し、今後も広がっていくものと考えられています。
今回は主流になっている金属屋根のメンテナンス方法について施工方法や注意点をまとめています。
ご自宅が金属屋根だという方は是非参考になさってください。
金属屋根の種類
金属屋根は素材が金属でできている屋根の事です。次のように様々な種類の金属屋根があります。
トタン
トタンは亜鉛メッキの屋根の事で、薄く軽量であることが特徴です。しかし遮熱性や防音性が低く最近の新築の住宅では屋根に採用されることはほどんどありません。
トタン屋根の中には
折板屋根や瓦棒、波板など、形状や葺き方でいくつかの種類があります。
▲折板屋根
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板もメッキの金属屋根です。ガルバリウムという合金でメッキされており、薄いメッキの金属板の裏に断熱材が貼ってある一体型になっています。
この断熱材のおかげで消音性・遮熱性にも優れており、およそ30年は持つといわれている耐久性の高い屋根材です。
金属屋根の劣化症状
金属屋根の劣化症状で気を付けたいのがサビの発生です。
サビは金属の腐食ともいわれ、金属が空気と水に触れると化学反応を起こしてサビを発生させます。
一度サビが発生すると、どんどん広がり穴あきなど破損が起こることもあります。
空気と水に金属部分が触れないようにしているのが、塗膜です。
金属屋根の塗膜は薄さが0.1mmと大変薄く、経年劣化でさらに塗膜が薄くなっていきます。
空気や水から金属を守るバリアとなっていた塗膜が機能しなくなると、サビが発生します。
金属屋根の塗装の注意点
金属屋根の場合、サビの発生を抑えることが重要です。
そのため、普通の屋根塗装の工程と少し違う手順を踏みます。
高圧洗浄
高圧洗浄は汚れや古い塗膜を洗い流すための作業です。金属屋根でもスレートや洋瓦であっても行います。
下地調整(ケレン:★金属屋根)
ケレンはサビは塗膜を研磨して取り除く下地調整の事です。
スレートなどの場合は表面の塗膜を手で削ったり、金属たわしなどでサビを落とすことはしませんが、金属屋根の場合はすでにさびがある場合は完全に取り除いてから塗装に入ります。
下塗り(錆止め:★金属屋根)
金属屋根では防錆機能のある錆止め塗料を下塗りに使います。
スレートなどほかの屋根では下塗り材を使いますが、棟板金や袖板金など板金部分は同じくサビ塗装を行います。
中塗り
中塗りからは他の屋根材と同様にトップコートを使って塗っていきます。
上塗り
2回塗り重ねて完成です。つやつやのピカピカになりましたね。
金属屋根の塗装も塗り達にお任せ
金属屋根のメンテナンス方法について解説しました。
記事の中にあったように、金属屋根にとってはサビの発生が一番厄介な劣化症状です。
サビは見た目がよくないばかりでなく、穴あきなど屋根の機能を奪ってしまう損傷ももたらします。
穴が開いてしまうと塗装ではふさぐことができませんので、表面にサビが見られるようになったらメンテナンスを検討しましょう。
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