屋根塗装は冬でもできる?施工条件について解説 l塗り達
2023年12月1日 公開
いよいよ12月。今年も残り1カ月となりました。
「冬は塗装工事がやりにくい」と聞いたことがある方もおられるかもしれません。
外壁や屋根の塗装工事は、屋外での作業になるのでどうしても天候の影響を受けます。

また、塗装には施工時の気温や湿度の条件があり、冬はその条件を満たさない日が出てくる可能性が高いため、施工しにくいといわれているようです。
しかし、実際には冬でも塗装工事を行うケースもあります。今回は、屋根塗装における冬の施工について解説します。
塗装工事を行う際の施工条件
塗装工事は、液体の塗料を現場で塗って乾燥させて密着させることによって、下地に密着させ耐久性を保ちます。
液体なので当然氷点下になると凍ってしまい使えません。
塗装工事は
・気温5度以上
・湿度85%以下
という施工条件が定められています。この条件下であれば塗装工事は行えますが、気温が5度を下回ったり、湿度が85%を超えるようなことがあれば、施工の保証はできないということです。
この基準は国土交通省の仕様書に書かれており、ほとんどの塗料缶などにも書かれいる耐久性を保証するための条件です。
18.1.6 施工管理
(1) 気温が5℃以下、湿度が 85%以上、結露等で塗料の乾燥に不適当な場合は、塗装を行わない。(国土交通省 公共建築工事標準仕様書(建築工事編) 令和4年版 より抜粋)
この条件、特に気温に関しては、真冬には5度を下回る日もあるため、塗装ができない日が出る可能性があります。
そのため、「冬には塗装工事がしにくい」といわれるのです。
冬に塗装工事はできるのか
「冬だから」と理由で塗装工事ができないということはありませんが、前述のように気温・湿度の条件を満たさない場合には塗装工事を行えません。
逆にいうと、真冬でも条件が満たされれば施工は可能、ということになります。
施工条件を無視して塗装工事をしない方がいい理由
塗装工事には施工の際の条件があることを解説しました。
では、なぜこのような条件があるのでしょうか。また条件を無視して施工を行うとどんなデメリットがあるのでしょうか。
下記で詳しく解説します。
施工不良になるから
塗装工事は屋根や外壁に塗膜を付けて、下地を保護するメンテナンス工事です。
塗料はグレードによって耐久性が異なり、長いものだと20年近く持つものもあります。

しかしこれらの耐久性は、施工条件や工程をきちんと守って施工をした場合の話です。決められた条件や希釈率を守らずに塗装すると、完成した瞬間はきれいに見えても数年ではがれてきてしまいます。
このような施工の不備による不具合を施工不良と言います。
塗装はいかに下地に密着した塗膜が作れているかどうかが耐久性を左右します。密着した塗膜を作るためには乾燥時間が重要です。液体である塗料は、乾燥する過程で下地に密着していきます。気温や湿度の条件は乾燥期間で十分に塗料が乾燥し密着するように考えられたものであり、湿度が高い・気温が低いとうまく乾燥せず、中途半端な塗膜になってしまうのです。
このほか、下地が濡れている・降雪しているなども塗料が乾燥せず密着力が弱くなるため施工を行いません。
職人の安全確保ができないから
屋根の上に上がって作業する職人の安全確保は、塗装工事において最重要事項といってもいいかもしれません。
いくらよい塗装ができても、職人やお客様の安全が守られないのであれば、よい工事とはいえないでしょう。
雨や雪が降ると、足場が濡れて滑ります。また視界が悪くなったり、作業効率が落ちたりするなど、屋外での工事は難しくなります。
冬に限りませんが、天候による工事日程の延期は誰にも予想ができません。
しかし、日程通りに進めたいからと工事を強行すると安全が確保できない可能性が高くなります。
天候の条件が合わなかったり、悪天候の場合は、施工不良にならないためにも必ず現場をあけて条件が整ってから作業を再開します。
冬の塗装は早めにご相談を
冬の屋根塗装について解説しました。
いろいろな条件で施工ができない日もありますが、まったく工事が行えないというわけでもありません。
また冬は、
窓の開け閉めをする回数が少なくなるので足場を組んでもさほど気にならない
工事を行う方が少ないため希望通りに日程で工事を組みやすい
などのメリットもあります。
冬の塗装工事をお考えの方は、早めにご相談ください♪
ご連絡は下記までお気軽にどうぞ
 








