縁切りをするのとしないのとでは、屋根の寿命が変わってきます!
2022年10月16日 公開
お住まいの屋根材には何を使用されていますか?
もしスレート瓦を使用されている場合、「縁切り」という作業が
必要不可欠とされています。
縁切り(えんぎり)なんて・・・
ちょっと物騒な名前ですよね
しかし、スレート瓦を塗装する際には、
切らなければいけない縁です
この縁切りをするのとしないのとでは、
屋根の寿命が大きく左右されてしまいますので、
お話ししたいと思います。
■□屋根塗装の際に行われる縁切りとは?□■
スレート瓦の屋根を塗装すると
屋根材と屋根材の重なる部分に塗料が入り込んでしまいます。
入り込んでしまった塗料がそのまま乾いて、塞がった状態になってしまうと
雨水の流れを阻害することとなり、
雨漏りの原因になってしまうのです。
そうならないためにも、
屋根材と屋根材の隙間に入り込んで出来てしまった塗料の膜を切り離し、
雨水の通り道を作ってあげなければなりません。
この作業を「縁切り」といいます。
スレート瓦は、新築時には塗装を行いませんので、
新築後初めて屋根の塗装工事を行う場合、縁切りは必要ありません。
ただし、2回目以降の屋根塗装では、縁切りは必要です!
※新築後初めての塗装でも、瓦の重ね目が塞がっている場合は縁切が必要となります。
■□縁切りはなぜ必要なのでしょうか?□■
スレート瓦は雨水が重ね目の隙間を抜け流れていくことで、
屋根の内部に溜まらない構造になっています。
それがもし、隙間を抜けることなく雨水が溜まってしまうと……
屋根の内部に雨水が侵入し、雨漏りなどの原因になってしまいます。
雨漏りは、内部に雨水が侵入し起こるトラブルなので、
重症化するまで気付かないことが多いです。
重ね目にできた塗料の膜を一つ一つ切っていく作業は
大変手間のかかるモノですが、
するのとしないのとでは、与える影響がとても大きいので
重要な工程として扱われています。
■□縁切りの方法□■
ヘラやカッターを使って、
スレート瓦の重ね目を塞いでいる塗膜を一つ一つ切り離していく工法があります。
近年では、タスペーサーという道具を入れる工法が主流となっていますので、ご紹介します。
タスペーサーはスレート瓦の重ね目に挿入することで、
隙間を確保することのできる縁切り用の部材です。
下塗り塗装後に、約15㎝間隔で入れていきます。
タスペーサーを使用する場合は、
カッターなどで塗膜を切る必要はありませんので、
工事時間を短縮することに繋がります
もし、ご自宅の屋根材がスレート瓦の際は、
屋根塗装をされる際に、タスペーサーの挿入が工程に含まれているか
確認しておくと安心ですね