ラジカル塗料とは?l塗り達
2023年1月28日 公開
「ラジカル塗料」をご存知でしょうか?
ラジカル塗料とは、「ラジカルを制御する効果を持つ塗料」のことです。
ではラジカルとはいったい何なのでしょうか?
この記事では、ラジカル塗料について詳しく解説しています。
ラジカルとは
ラジカル(radical)は、樹脂や顔料などの有機物を劣化させるエネルギーの事を言います。
外壁塗装においては、塗料の中に含まれている「酸化チタン」という成分が、紫外線によって化学反応を起こし、ラジカルとなります。酸化チタンは、塗料を朝食する際に使われる顔料に含まれる成分です。
発生したチタンは、同じく塗料に含まれている樹脂や顔料などにダメージを与えます。そして、塗料が劣化すると、外壁にチョーキング現象が現れるのです。
ラジカルは、塗料にダメージを与え、劣化症状を引き起こす原因となります。
ラジカル塗料のしくみ
ラジカル塗料のしくみを確認していきましょう。
ラジカル塗料には、ラジカル制御型酸化チタンと、光安定剤 が含まれています。
これにより、紫外線が当たってラジカルが発生しても、ラジカルが劣化症状を引き起こすのを抑えてくれます。
また、光安定剤とは、塗料の対候性をアップさせるために配合されています。
この2つの成分が配合されることにより、ラジカル塗料は、汎用の塗料よりも対候性に優れ、劣化症状が起きにくくなるのです。
ラジカル塗料の特徴
ラジカル塗料の特徴をまとめます。
①チョーキング現象に効果がある
ラジカル塗料を使用することにより、チョーキング現象の抑制に効果があります。
※チョーキング現象とは、外壁の表面を触ると手に粉状のモノが付着する現象です。
外壁の経年劣化や施工不良が主な原因といわれています。
②まだラジカル制御型の塗料は販売数が少ない
現在ラジカル制御型酸化チタン配合の塗料は、まだまだ販売数が少ない現状があります。
一番最初に発売されたのは、2012年で、まだ発展途上の塗料なので、取り扱っていない業者もあります。
③濃色の塗料の場合は、効果が期待できない
酸化チタンが含まれる顔料は、「白色顔料」といって、淡色に調色するときに使われるものです。濃色の場合は、白色顔料を混ぜてしまうと濃色にはならないため使用しません。そのため、濃色の塗料には、そもそもラジカルが発生しにくく、シリコン・フッ素など樹脂の対候性がそのまま塗料の対候性となります。濃色の塗料にはラジカル塗料はないと考えておくといいでしょう。
ラジカル塗料の価格
ラジカル塗料の価格は、シリコン塗料と比べると少し割高になります。
しかし、対候年数を考えると長い目で見ればコストパフォーマンスはよいといえるかもしれません。
ライフプランや予算に合わせて、上手に塗料を選びましょう。