屋根塗装の必要がない「日本瓦」の漆喰補修について l塗り達
2024年12月19日 公開
屋根は塗装が必要です!と本ブログでもお伝えしていますが、唯一塗装が要らない屋根材があります。
それが日本瓦です。
瓦は表面と釉薬でおおわれており、ほかの屋根材のように塗膜がないため、塗膜の劣化は起こらないためです。
「じゃあ日本瓦って塗装もいらないしメンテナンスフリーな屋根なの?」
と思ってしまいますが、実は塗装以外のメンテナンスが必要な箇所があります。
それが瓦を留めている漆喰の劣化です。
今回は日本瓦のメンテナンス「漆喰補修」について解説します。
日本瓦の漆喰とは
瓦は屋根に葺くとき施工方法が
- 湿式工法(しっしきこうほう)
- 乾式工法(かんしきこうほう)
の2種類あります。
湿式工法とは、土(粘土)と漆喰で瓦を留めていく方法です。仕上がりがきれいで昔ながらの方法ですが、粘土の重さで耐震性に劣るため、阪神大震災以降敬遠されつつある方法です。
対して乾式工法とは、粘土を用いず瓦をひっかけて止め、ビスで固定する方法です。屋根自体の軽量化に優れていて、耐震性も高い工法です。
いずれの方法でも時の経過や地震などで瓦がずれてしまうことがあるため、定期的にメンテナンスは必要です。
また、湿式工法は漆喰や留め土が流出することによって瓦を留めている力が弱まるため、漆喰補修と呼ばれるメンテナンスが10~15年に一度必要です。
瓦の漆喰補修
瓦は塗装入りませんが、瓦のズレや留める力が弱くなっている部分を補強するメンテナンスが必要です。
漆喰補修では、流出した漆喰を塗りなおす施工を行います。
漆喰の劣化によって瓦がずれ、長い時間放置していると、軒が下がったり、雨漏りにつながったりします。
湿式工法で屋根を葺いている場合は、漆喰のメンテナンスを定期的に行いましょう。