雨漏りの原因は防水工事の劣化?メンテナンスするべき症状とは l塗り達
2024年5月17日 公開
ベランダやバルコニー、陸屋根などに施工された防水層は経年劣化で雨漏りの原因となることがあります。
雨漏りになる前に防水工事のメンテナンスを行うことで、お家を守ることができるのでメンテナンスの目安時期を知っておくと安心できます。
本記事では、雨漏りにつながる防水工事の劣化について、メンテナンスが必要な症状を解説します。
目次
防水工事の劣化症状
防水工事がされているバルコニーやベランダ、陸屋根にみられる劣化症状には次のようなものがあります。
塗膜のはがれ

塗膜防水やFRP防水の場合、まず防水層の上のトップコートが劣化しそのまま放置していると防水層まで損傷します。
一部分でも塗膜がはがれてくるとそこから雨が入り込み、劣化が進行します。
膨れ

防水層が膨れている場合、どこかから水が侵入しているか、すでに雨漏りしていて下地から湿気が上がってきているためと考えられます。
いずれにしても膨れを放置していると穴があき防水層の意味をなさなくなってしまうため、メンテナンスが必要です。
シートのめくれ・破れ

シート防水の場合も劣化によってめくれや破れが生じることがあります。
水たまりができる

防水施工を行っている箇所は排水のために通常傾斜がついています。そのためたくさん雨が降った後一時的な水たまりになることはありますが、同じ個所が何回も長時間水たまりになることはありません。
水たまりが長期間にわたって起こってしまう場合、排水(ドレン)の劣化が進んでいたり、水たまりによって雨漏りが発生することがあります。
排水されない

排水(ドレン)の劣化や、落ち葉の詰まりも防水層を痛める原因になります。
前述のように水たまりになると水の重みで躯体に負担がかかり、雨漏りにつながることがあります。
ドレンの改修も防水工事のメンテナンスの1つとして行います。
防水工事のメンテナンス目安
前項の劣化症状が見られたら、防水工事のメンテナンス時期のサインです。
すでに雨漏りしている場合などは早急に補修を行う必要があります。
戸建て住宅の防水工事は、新築では半数以上でFRP防水が施されています。

防水層の下は、野地板になっており当然水をはじく力はありません。そのため防水層を作って水が入るのを防いでいますが、劣化が進むと直接下地に水がしみ込むようになり、腐食につながります。

防水工事のメンテナンス方法
防水工事のメンテナンス方法は、
- トップコートのみの塗りなおし
- 防水層から施工しなおし
- 下地から張り直し
と大きく3段階に分かれています。
トップコートの塗りなおし
ウレタン防水やFRP防水の防水層の上にはトップコートが塗られています。トップコートは紫外線に弱くおよそ5~7年で塗りなおしが推奨されています。

防水層から施工しなおし
防水層まで劣化が進んでいる場合、下地からやり直します。
雨漏りしているか、現状の防水は何が施工されているかによって、メンテナンス時の最適な防水方法が異なります。
雨漏りしている場合は、下地から蒸発してくる水分を逃がす必要があるため、通気緩衝工法などでメンテナンスを行います。
下地から張り直し
排水のための傾斜がなかったり、下地が腐食しているなどの場合、防水層のさらに下から貼りなおすこともあります。
雨漏りする前に防水工事のメンテナンスを!
防水工事は時間とともに劣化します。すぐに雨漏りしてしまうわけではありませんが、メンテナンスをせずに放置しているといつの間にか雨漏りが始まっていたというケースもあります。
木造住宅の場合、一度雨漏りしてしまうと雨漏り補修をしない限り躯体の木材が腐ったりシロアリが発生したりして、強度に影響が出ることもあります。
防水層のメンテナンスを行うことでこれらお家の損傷を防げます。定期的な防水工事のメンテナンスでお家を長くきれいに保ちましょう。


















