金属屋根の縦葺き・横葺き 何が違う?特徴やメリットも解説
2025年6月30日 公開
シンプルなデザインで人気が再燃している金属屋根。断熱材入りのものや色も豊富で、一昔前のトタン屋根のイメージが払しょくされつつあります。
金属屋根は葺く際に「縦葺き」と「横葺き」があるのを知っていますか?今回は2つの違いやそれぞれの特徴・メリットについて解説します。
金属屋根の縦葺き
縦葺き(たてぶき)は、屋根の傾斜に沿って屋根材を葺く方法です。
屋根の一番高いところから軒までを一本の屋根材で葺くのが基本で、長尺屋根とも呼ばれます。
安価で施工が簡単な屋根で物置などに施工されることも多かったので、新築では敬遠されがちでしたが、性能のよい金属屋根が普及してきたこともあり、新築でも採用する住宅も増えています。
瓦棒(かわらぼう)
屋根材の継ぎ目(凸の部分)に木材が入っているのが瓦棒です。
縦葺きの金属屋根といえば、瓦棒のトタン屋根のイメージが強い方も多いかもしれません。
立平(たてひら)
瓦棒で用いていた木材がなくなり、金属を折り曲げてつなぎ目をジョイントさせる方法です。
シンプルなデザインの住宅にも合い、新築で採用されるのは立平が多いようです。
折板
波状になった金属を葺くのが折板屋根と呼ばれるもの。工場など大きな建物の屋根に使われることが多い形状です。
金属屋根の横葺き
横葺きとは、屋根の傾斜に対し、水平方向の屋根を葺く方法です。
屋根の形が四角形ではないなど複雑な形でも施工しやすいのが特徴です。
大きな屋根の葺き替え工事の場合、横葺きで施工することが多いでしょう。
ちなみにスレートや日本瓦も横葺きに相当する方法で施工されています。
縦葺き・横葺き それぞれのメリット・デメリット
縦葺き・横葺きそれぞれに理にかなったメリットがあり、デメリットもあります。
縦葺き
メリット:長尺でつなぎ目が少ないので雨漏りしにくい。施工期間が短い
デメリット:複雑な形状の屋根には施工しづらい
横葺き
メリット:複雑な形の屋根でも施工できる。断熱材入りの高性能の屋根材が使える
デメリット:費用が高い。止水性を高めるために高い技術が必要になる
元々費用を抑えるために工法が縦葺きで、断熱材や消音性に乏しい屋根材で葺かれることが多かったので新築ではあまり選ばれない工法でした。
屋根の形状や勾配から、縦葺きまたは横葺きしか選べないケースもありますが、金属屋根を採用する場合は、葺く向きにも注意して確認するようにしましょう。
0120-503-439
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